働く女性の家づくり 第2回 ライフプランの基本的な考え方
働く女性の家づくり
第2回 ライフプランの基本的な考え方
このコーナーは、建物のこと、お金のこと、収納のことなどに詳しい専門家に、
家づくりの事を女性目線で取材をしていくコーナーです。
奥さん、お母さん、女性が笑顔になって暮らせたら、家族が幸せになれるんじゃないか、
そんな思いで取材をしていきたいと思います。
第2回目の今回は、「ライフプランの基本的な考え方」です。
お金のプロであるライフプランナーの塚田忍さんに、ライフプラン(資金計画)のことを、伺いました。
ライフプランってなんですか?
ライフプランとは、どんな暮らしをしたいのか、どんな人生を送りたいのかを、家族で考えることです。
もちろん、年齢、性別、家族構成、そして未来の夢、老後の過ごし方一人ひとり違います。
そして、その暮らしにはどれくらいお金が必要なのか、切り離すことは出来ませんよね。
結婚、子育て、車の購入、家の購入、老後の生活などの「出ていくお金」と、
給与、年金などの「入ってくるお金」の収支をトータルで考えることが大切です。
ちなみに、人生の中でも大きな買い物である家を建てる時は、
結婚して家族が出来て、未来が定まってくる時期なので、
ライフプランを考えるにはちょうど良いタイミングなんです。
まずは何から考えたらいいですか?
私がいつも最初に話すのは、「覚悟」を決めて欲しいということです。
これから豊かに暮らすためには、どれ位の収入を得ていくのか、
何を買って、何を買わないのか、どのように貯蓄をしていくのか、
どのように家族を守っていくのか、それぞれの判断にはリスクが伴います。
それは自分が背負うものですよと最初に伝えるんです。
家族を守る覚悟をしてください。それが、ライフプランのスタートなんです。
その上で知っておいて欲しいのは、お金の3つの柱です。
・住宅資金(住宅ローン)
・教育費
・生活費(老後資金も含む)
この3つのお金の使い方を、バランスよく考えていかないと
「住宅ローンがつらくて、子供を希望する学校に行かせることが出来ない」
「好きな旅行も諦めるしかない」など、
せっかく家族が幸せに暮らすために建てたマイホームなのに、悲しい暮らしになってしまいます。
今はインターネットでもシミュレーション出来るサイトがあります。
まずは、現状を把握をするにはいいと思います。
しかし、ではどんなふうにお金を活用していけばいいのかは、シミュレーションだけでは難しいですよね。
家づくりに関するお金のことで、知っておいたほうがいいことを教えてください
今は、超低金利の時代なんです。
住宅ローンの金利も下がってきているし、逆に貯金してもほとんど利息ってつきませんよね。
家を買う時の頭金についてですが、昔は家を建てるなら、頭金を作らなければと考えていたと思うのですが、
今は金利が下がっているので、ローンの利息はあまりかかりません。
いつもライフプランニングの中で、お伝えするのですが、
お子様が幼稚園に上がると学費や習い事が始まり、急にキャッシュフローが厳しくなります。
日々掛かる生活費、教育費は、非常に重要です。
手持ちのお金を、むやみに家の頭金に回さずに、手元にストックしておき、
計画的に各金融商品のメリット、デメリットを理解の上で、
教育資金、老後資金、リフォーム資金等目的に合わせて上手に貯蓄しておくことも選択肢となると思います。
手放すのは、簡単ですが、貯めようと思うと大変ですよね。
住宅ローンのメリットってなんですか?
住宅ローンを利用すれば、住宅ローン控除という税制上の優遇があります。
また、住宅ローンには、がん特約が無料でついている銀行もあり、
借りた人に万が一のことがあれば、その後の支払いは免除されます。
働く女性の家づくりというテーマから考えると、
共働きが増えた今、夫婦二人でローンを組めば、それぞれに住宅ローン減税が適用される上に、
二人ともがん保険に加入ができます。
そもそも2人の収入で生計を立てていることを考えれば合理的と言えますよね。
別にがん保険に加入すると保険料がかかりますから、このことは知っておいて欲しいですね。
お金の運用には、どんなものがありますか
老後資金を貯めたいなら、確定拠出年金が注目されています。
簡単に言うと、個人で積み立てる年金のことです。
2017年に改定があり、加入できる人の範囲がぐっと広がりました。
期間は、原則60歳までとなります。
メリットとしては、掛け金が所得税控除の対象になるので、所得税、住民税の負担が軽くなります。
運用益は非課税(源泉分離課税の対象外)、
受け取る時は、税務上、公的年金控除または退職所得控除扱いになるなどがあげられます。
ただし拠出金は、60歳まで受け取れないので、
途中でお金が必要になった場合でも引き出すことが出来ません。
老後資金の目的で活用するには、非常にメリットの高い商品と言えます。
まとめ
個人型確定拠出年金は、専業主婦も入れるそうです。
60歳になって一時金で受け取る場合は、退職所得扱いになるので、
主婦がもらえる退職金というところでしょうか。
ドルコスト平均法という手法を使い、堅実に運用していく方法だということですから、
気になる方は一度、お金のプロに相談して参考にすると良いと思います。
「今回の専門家は…」
ファイナンシャルプランナー
塚田忍さん
大手建築会社でマネジメントに従事した経験を生かし、
建築・不動産・相続・金融と幅広い知識を持ったファイナンシャルプランナーとして、
年間600件以上の相談業務に取り組んでいる。
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会会員(AFP)、
相続診断士(相続診断士協会認定)
SL18-3380-0050
関連タグ
投稿者関連記事
コメント