働く女性の家づくり第4回「ストレスフリーに暮らす家づくり」

働く女性の家づくり第4回「ストレスフリーに暮らす家づくり」

  • 2018年12月26日 
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働く女性の家づくり

このコーナーは、建物のこと、お金のこと、収納のことなどに詳しい専門家に、家づくりのことを女性目線で取材をしていくコーナーです。第4回目の今回は、「ストレスフリーに暮らす家づくり」です。
3歳の子供のママであり、たくさんの家づくりを見てきたウェルハウジングの中嶋朋美さんに、家事の手間を減らして快適に暮らせる家づくりのポイントなどを伺いました。
 

女性の視点から家づくりを見てきて気になったことは?

 
収納を作りすぎることですね。多くの方が各部屋にクローゼットや押し入れ、さらにウォークインクローゼットも作ろうとしますが、本当にそれだけの収納が必要か考えてみてください。今、アパートに住んでいる方は、少しの収納で間に合っているわけです。
一軒家に引っ越したからといって、急に物が増えるわけではありません。キッチンにパントリーの要望も多いですが、そんなに買い置きをする必要があるのかなと。
収納が多いと、物を持ちすぎたり、どこにしまったか忘れてしまったり。どれだけ収納が必要か、その答えは今住んでいる家にあります。
基本的には今の家の収納と同じだけあれば十分なはずです。

隙間の少ない部屋、持ち込みの収納家具はなしで。


 

家事が楽になる家にするには、どんなことに気をつければいいですか?

 
家事動線をいかに短くするかです。
例えば洗濯では、洗う、干す、取り込む、畳むという作業を考えたとき、洗濯機置き場のすぐ横に物干し場を設け、さらにすぐ近くにクローゼットがあれば、乾いた洗濯物をハンガーンのままクローゼットに移動するだけで簡単です。
洗濯物は外に干さなきゃという気持ちもありますが、今は室内に物干し場を設ける家も多く、室内でも十分乾きます。
共働きで昼間家にいない家庭でも天候に関係なく洗濯物が干せ、花粉や黄砂も付かず安心です。洗濯物のためだけのベランダなら、ベランダをやめて、その分居住スペースを広く取ることも出来ますよね。

室内干しは長い廊下を利用して。


 

おすすめの間取りなどはありますか?

 
例えば2階をリビング、寝室や子供部屋は1階に設ける方法です。
外から帰ってきたら荷物や上着がリビングに置きっぱなしということがよくあるかと思いますが、それは2階に持っていくのが面倒だから。
1階に寝室や子供部屋などがあれば、荷物を置いてから2階に上がるのでリビングが散らかりません。着替えも1階でできます。2階リビングは日当たりがよく、カーテンを閉めなくても外からの視線が気にならないので明るくて快適ですよ。
ちなみに、広いキッチンなら料理が出来ると思っていても、今、料理をしない人はキッチンが広くてもしません。(笑)
それよりも、今の生活で不便に感じていることを改善して使いやすくすることを優先して考えましょう。
 

掃除がしやすい家にするにはどうしたらいいでしょう?

 
出っぱりの少ない部屋にして、なるべく物を置かないことです。収納棚などは造作で造ってもらいましょう。
埃は隅にたまるので、隅を少なく、家具のすき間も作らないようにすると掃除が楽です。

造作の棚や収納を設けて床をすっきり保ちやすくする工夫を。


 
また台所の床など汚れやすいところは、水拭きできるタイルなどにすると掃除のストレスが減りますよ。

キッチンの床をタイルにして楽々お掃除


 

子供のいる家庭はどんなことに気を付ければいいですか?

 
矛盾するようですが子供中心には考えないことです。
子供のためにと思っても、子供が小さいのは数年のこと。
広い子供部屋を用意しても何年使うかわかりません。それより、子供よりも何倍も長くそこに住むことになる夫婦を基準に家を作った方がよいと思います。
自分たちの生活スタイルを中心に考えて、自分たちが住みたい家、自分たちが楽しめる家にした方が、家に愛着もわくし、長く大切に住もうと思うのではないでしょうか。
ただ子供がいると汚されたり、傷つけられたりするので、そこはある程度割り切って、子供部屋などは傷がついてもいいような床材や壁紙を使ってみませんか。コスト削減にも繋がります。
 

快適に暮らすためにもっとも重要視することは?

 
冬温かく、夏涼しく、家の中で一年中快適に暮らせる家なら、冬支度や夏支度をする必要がありません。
布団も冬用を用意しなくてよいので、収納する場所も必要ありません。掃除が面倒なカーペットを敷く必要もないでしょう。
内装や設備にこだわるよりも、まずは家の性能を第一に考えてみてはいかがでしょう。
 
 

今回の専門家は…


中嶋朋美さん
ウェルハウジングでお客様係を担当。
今は両親、ご主人、3歳の息子さんと同居をしているが、今までの経験と知識を生かして新居を計画中。

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シンヴィング編集部

1994年創刊の地域情報紙シンヴィング。 もっと『守谷』『取手』『つくばみらい』を合言葉に茨城県南地域の情報をお届けします。

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