取手市寺田の田園地帯にある、季節野菜のごはんやさん「テンサン」。150年以上も前に建てられた古民家をリノベーションしたレトロな雰囲気の店内で、オーナーの天野天さんが作る地元食材を使った体に優しい絶品料理が味わえます。本当にこんな所にあるの?と不安になるような、車がやっとすれ違えるくらいの細い道を進んでいくと現れるこちらの看板が目印。納屋の奥をさらに進んだところにお店があります。重厚感のあるこちらの立派な建物の土間が店舗。農家の母屋だった屋敷だそうです。山梨県出身で、もともとは東京で料理人をしていたというオーナー。自分らしい働き方を求め、自分のお店を構えるために店舗を探していたときに、奥様に縁がある取手でたまたま出会ったのがこの古民家だったそう。駅から離れた静かな環境が気に入り、早速リノベーションを開始。土間をカフェにするため、床板を張ったり、建具をつけたり、入口のドアとトイレ以外、ほとんどが手作り。古民家に残っていた食器棚の扉は間仕切りに、農作業で使うざるは照明のシェードに利用するなどし、レトロな店内に似合うテーブルは作家さんに作ってもらったとのこと。また、納屋や物置などにあった古い家具や雑貨、置物なども使い、太い梁や古風な建具にマッチする素敵なインテリアのお店になっています。この落ち着く店内で味わえるのが、地元の野菜を存分に使った料理です。今回いただいたのは最近メニューに加わったという「和風出汁のチキンスープカレー」。ポークのトマト煮ものせ、サラダとドリンクのセットにしました。カフェの自慢の料理の一つがカレー。カフェを開く際、せっかく農産物が豊富な茨城でお店をやるのだから、地元の食材を使ったメニューを提供しようと、地元の人に取手の特産品を聞いたところ、「米と野菜、とくにトマト」とのこと。そこでこれらを使ってできる料理を考え、野菜たっぷりのカレーをメニューに加えました。カレーといっても小麦粉で作る一般的なカレーとは違い、テンサンのカレーのベースは野菜。20種類ほどの野菜を無水調理でじっくり煮込み、ペースト状にしたものにスパイスを加えて作ります。「カレーというより野菜のかたまり」と言うほど、「ほぼ野菜」だそう。野菜はほとんどが地元で採れた旬のものを使うため、季節によって野菜の種類が変わり、味も風味も異なります。この日のカレーは、今が旬の新玉ねぎがたっぷりでしたが、夏はナスやズッキーニ、秋はきのこ、冬は大根など、季節の野菜が使われ、それぞれ違った風味のカレーになるそうです。付け合わせも季節や日によって変わるため、訪れる度に違った味に出会えるのが楽しみ!「写真と違う」と言われてしまうので、メニューには写真を載せていないとのこと。そしてテンサンのもう一つの名物が、オーナーの地元山梨の郷土料理「ほうとう」。野菜たっぷりのほうとうも人気メニューで、通年を通して食べに来る常連さんもいるほど。「和風出汁のチキンスープカレー」には、ほうとうで使っているかつお節やさば節、昆布などでとった出汁が入っています。一口食べると、まずやってくるのが芳醇な出汁の香り。「あっ、魚介の風味!」と思ったすぐ後に、スパイスが効いたカレーがやってきて、最後は野菜の旨味でお腹が優しく満たされ、体中に栄養が行きわたっていくようでした。付け合わせは茹でた春菊、ポム・ピューレ(マッシュポテト)、紫キャベツ、ミニトマト。春菊の香りが立ち、新じゃがの甘味とバターの風味が上品な味わいで、カレーともよく合います。ミニトマトも甘くて味が濃く、小さいながらも存在感抜群。トッピングでプラスしたポークトマト煮は、ほろほろに煮込まれたポークが、ワイン風味のソースにからみ、至福の美味しさでした。セットのサラダもレタスメインでたっぷりの量。カレーとサラダのセットで、1日の野菜の摂取量を賄えてしまうそうです。化学調味料は使わず、国内で手に入らない物以外、調味料もほぼ国産のものを使用。素材本来の味を活かすため調味料は最低限しか使わないので、野菜の味を存分に味わえます。丁寧に淹れられたコーヒーもとても美味。カップも美しく、満たされた気分になります。メニューには他に、オーナーが「日本一おいしい」と太鼓判を押す取手の「新鮮野菜工房」のトマトを使ったトマトカレーやハヤシライス、ピッツァなども並びます。どれもおいしそう!「旬の新鮮な食材を使ってどんな料理を作ろうか考えているときが一番楽しい」というオーナー。調理も接客もすべて一人で行っているため、お客さんとふれあい、「お客さんの反応を見るのも楽しみ」と言います。隠れ家のような居心地のいい店内で食べられる美味しくて体にも優しい料理の数々に、何度でも通いたくなる「テンサン」。ごちそうさまでした!季節野菜のごはんやさん「テンサン」営業時間 11:00~15:00定休日 火曜日・祝日の月曜日電話 090-9363-7346住所 取手市寺田1570 MAPHP:https://wordshalo.official.ec/blog/2021/05/16/155432
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