家を買う前に知りたい! ご近所トラブルを防ぐ方法
発生しやすいご近所トラブルの内訳
ご近所トラブルの内訳で一番手に挙げられるのが「騒音問題」です。 深夜まで騒いでいたり、音楽をかけていたりするのはもちろんのこと、家の建て方によっては通常の生活音でも騒音問題につながるケースがあります。 特に子どもの泣き声やピアノなどの音、ペットの鳴き声などがご近所トラブルの発端になりやすいです。
また、大きな問題に発展しやすいのが「境界線を巡る問題」です。 隣の庭木が境界線を越えて土地に侵入してきたり、軒先はギリギリ侵入していないものの、そこからの落雪が土地に入ってきたりして、トラブルになるというケースもあります。
他にもゴミの不法投棄や分別のルールを守らなかったり、挨拶を無視されたり、近所に悪質な噂を広げられるという項目もご近所トラブルのなかに含まれてきます。 しかもこのご近所トラブルは悪化していくことが多く、なかなか解決できないという側面もあります。 実際に2021年のゼネラルリサーチによる調査では54.4%が、「ご近所トラブルを解決できていない」と回答しているのです。 つまり問題が起こってから対処するのではなく、問題が起こらないように事前に対策することが重要だということです。
ご近所トラブルを未然に防ぐ、「家を買う前」に気をつけたいポイント
ご近所トラブルを事前に予防するポイントは2つあります。1つは「土地探し」、もう1つは「家の建て方」です。 どのような点に注目するとご近所トラブルのリスクを軽減できるのでしょうか?
(1) 土地を探すとき
まずは家を建てる「土地探し」については、「同じ世代が多く住んでいるかどうか」という点がとても重要です。 近所に子育て世代が多ければ、「お互いさま」という気持ちになりやすいので、騒音などでのトラブルは起きにくくなります。 逆に周囲の世帯と年齢層が異なると、子どもの泣き声や遊び声、ピアノを弾く音や外でサッカーなどをしている音がご近所トラブルにつながりやすいのです。
造成地であれば同時期に購入するので、同世代も多くなります。 逆に単独地の場合は、周囲にどんな世代が住んでいるのか確認する必要があるでしょう。
周囲が高齢化すると、比較的若い世代に負担が集中することになるため、同世代が多く住む地域を選ぶことで、自治会など将来的に過度な負担を回避することもできるようになります。 土地を選ぶ際には、同じ世代が多く住んでいるかどうかをよく確認してください。
(2) 家を建てるとき
2つ目の「家の建て方」についてですが、これは隣の建物との位置関係を配慮する必要があります。 建物が近づき過ぎると騒音のトラブルが起こりやすくなりますので、境界線から1~1.5mは離して建てるようにしてください。
また、キッチンの換気扇の位置についても、隣の家の窓に密接する場所は避けるようにしましょう。 その場所が寝室だった場合、隣人の睡眠を妨げることになりかねません。 換気扇の前には外構などで遮蔽物を設けるといった配慮が必要です。
子どもの声やピアノの音などについては、子ども部屋の設置場所を隣の家からなるべく離すことや、窓・床・天井・壁に防音対策をすることも騒音トラブルを回避する有効策です。
隣の家からのぞかれたといったことからトラブルに発展することもありますので、目隠しフェンスや塀を設けるのも効果的です。 その場合、180cm~200cmの高さがあれば、充分にその効果が期待できます。
境界線については、わずかな違いで資産価値が数十万円から数百万円と変わってきますので、かなりシビアな問題になります。 家を建てる際には必ず境界線は明確にし、境界杭についてしっかり確認するようにしてください。
まとめ
家を建てるということは、その場所に長く住むということになりますから、隣人との付き合いも一生続く可能性があります。
快適な暮らしを送るためには良好な隣人関係はとても重要です。 ご近所トラブルの起きにくい土地を探し、リスクを軽減できるように配慮しながら家を建てるようにしてください。
それでも問題が起こった場合は、自己解決は難しいので、町内会や管理会社、状況によっては警察や弁護士に相談するのがいいでしょう。
大切なマイホームをご近所トラブルで手放すことのないよう、充分に検討してから建てることをお勧めします。
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