友人が集まるときの路上駐車トラブル
路駐によるご近所トラブルの発生件数
「道が狭い」「通行量が多い」など地域によって差があるものの、どこでも起こりうるご近所トラブルが路駐トラブルです。
例えば、一般社団法人全日本駐車協会の調査による路上駐車の110番通報は、2018年の1年間で「91,400件」にのぼります。 ちなみ2006年より駐車監視員制度が開始され、全国413警察署が50法人に委託し、2,000人の駐車監視員で取り締まった結果、2018年の放置車両確認標章の取付件数が「およそ117万件」と記録されています。
記録されているだけで100万件を超えているのですから、通報されたり、放置車両確認標章が貼られていないだけで、路駐によって隣人の車の出し入れが大変になっていたり、交通の邪魔になっているケースは数え切れないほどあるでしょう。
自分が気をつけていても、自宅に招いた親族や友人が、「ちょっとだけだから」と家の前に停めておいたら、それが迷惑行為になってご近所からクレームが入るということもあります。 日ごろから注意していないと、どこででも、誰にでも起こりうるのが路駐によるご近所トラブルなのです。
路駐を通報されるとどうなるの?
道路交通法45条第1項で、「駐車場、車庫等の自動車専用出入り口から3メートル以内の駐車を禁止する」と定められています。 ですから路駐を通報された場合、違反点数と反則金額が発生します(2022年2月現在)。
運転手が乗っていてすぐに動かせる状態であれば「駐停車違反」です。 そこが駐停車禁止場所であれば違反点数は2点、普通車で反則金は12,000円となり、そこが駐車禁止場所であれば違反点数は1点で反則金は1万円です。
運転手が乗っておらず、5分を超えたものは「放置駐車違反」となり、駐停車禁止場所であれば違反点数は3点、反則金は18,000円、駐車禁止場所であれば違反点数は2点で反則金は15,000円となります。
仮に交通量が多く、レッカー移動が必要となった場合は、反則金に加え、レッカー移動の費用も負担しなければなりません。
せっかく来てくれたお客さんが、帰るときには車に黄色の放置車両確認標章が貼られていたということになると申し訳ない気持ちになりますし、通報した相手に逆恨みしてしまうかもしれません。 隣人やご近所との関係は明らかに悪くなります。そうならないためにも路駐はしないようにするべきです。
路駐を回避する方法とは
通報までは至らなくても、隣人が迷惑だと感じた路駐については、知らず知らずのうちに深刻なご近所トラブルに発展する可能性がありますので注意が必要です。 最悪な結末を迎えたご近所トラブルの発端が、些細な出来事から始まることも珍しくはありません。 それではどのようにすれば、自宅に招いたお客さんが路駐を回避できるのでしょうか?
自分の土地内に駐車できるのであればまったく問題はありませんが、複数の車が来た場合は入りきらなくなってしまいます。 たくさんのお客さんが頻繁に集まることが予想されるのであれば、「居住者のための共同駐車場」を設けている住宅がありますので、そういった設備を備えている家を購入するという方法があります。
ただしメリットばかりではなく、共有地の除草作業や使用料といった負担も発生する可能性があるので、デメリットについてもしっかり事前に確認しておくべきです。
また、家の近くに時間貸しで借りられるパーキングがあるかどうかを調べておくことも有効です。 特に宿泊に対応できるパーキングがあると、路駐トラブルを引き起こすリスクは限りなくゼロにすることができるでしょう。
ですから、土地を購入する前にそういったパーキングが近くにあるのかどうか調査しておいたり、不動産会社に問い合わせをしたりして、条件に見合った土地を探すことが大切です。 有料であっても駐車できるスペースがあれば、路駐でご近所トラブルになったり、通報されたりすることは回避できます。
まとめ
路上駐車がどれくらい迷惑をかけているのかは、当事者になってみないとわからないところがあります。 「短い時間だけだから」と安易に来客の路駐を許してしまうと、それが先々のご近所トラブルに発展してしまう危険性がありますので、軽い気持ちで路駐を許可することは避けましょう。
隣人との関係は一生続きますので、迷惑をかけないよう細心の注意が必要なのです。 もしまだ家を建てる前であれば、来客が路駐しなくても済むよう、周辺環境や駐車スペースをあらかじめ考慮するとよいでしょう。
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