【守谷】「守谷野鳥のみち」で豊かな自然を感じよう
住みよいまちとして常に上位にランクインし、人口増が続いている守谷市。今年は何度もテレビに取り上げられるほど注目度アップ! 大型計画住宅地を中心とした快適な住宅地と整った都市施設のある進化した街ですが、それらと絶妙なバランスがとれた豊かな自然環境も大きな魅力のひとつです。その中で、守谷市の素晴らしい自然を感じられる「守谷野鳥のみち」をご紹介します。
守谷野鳥のみちは豊かな自然の中に作られた、湿地木道(鳥のみち)と林間歩道(守谷野鳥の森散策路)の散策路の総称で総延長は4km。湿地木道には、休耕田跡の湿地にバリアフリーの本格的な木道があり、延長730m 幅は 140cm と人がすれ違える配慮がなされています。 野鳥やタヌキ、イタチ、夏にはヘイケボタルといった小動物と人間が共生できる「守谷野鳥のみち」は市内外の人々が愛する自然スポットです。
市民ボランティア手づくりの自然散策路
全て市民ボランティア主導で小中学生、行政、企業の協力で作られた「守谷野鳥のみち」の活動はおそらく全国でも例を見ない民間事業であり、20 年以上の歴史があります。 平成13年市民ボランティアと市職員有志が中心市街地隣接の大規模未利用緑地の保全と利活用の構想を練り、道路周辺の不法投棄ゴミの撤去から始め、事業化は守谷市観光協会の市民ボランティアたちが引き継ぎ、林間廃道の自然歩道化。次いで、湿地木道を延伸、隣接の守谷城址の環境整理と立体化させ、いまや広大な守谷市の重点緑化地区に指定される程に協働によるまちづくり事業を展開させています。 植生と野鳥の天国を守り、オオタカを頂点として猛禽類に加えて希少鳥類のサシバも戻り、ルリビタキやキビタキ、カワセミなどの珍しい鳥たちも見られます。
全てが手づくりである守谷野鳥のみちは、計画に始まり県北産ヒノキ原木を手当・輸送・加工、それを重機が入れない湿地環境の中を移送し整備・管理すると言う一貫作業で、市民ボランティアが主体となり、行政や地元の小中学生、つくばエクスプレスなどの協力で作ったという新しい地域再生の手法が注目されています。 現在の木道は自分たちでヒノキ材を削った厚板をパレット基礎の上に固定し、これを延伸して一年半をかけ木道ができたとのことです。湿地帯に運んで作り上げていくことはとても大変だったと想像しますが、国内外の先進事例を視察、自分たちの工夫を複合して苦労して作り上げただけに歩きやすさと雰囲気の良さが感じられます。
その後も、自分たちも利用者との考えで管理や改良を続け、常に歩きやすいようになっている自然歩道は子供たちを連れた家族連れや高齢者を含めた多くの人々の人気を呼び、年間 10 万人ほどの利用者があります。平成 31 年のつくばエクスプレス春のウォーク 850 人に始まり、多くの中小グループが利用、去年はデンマーク王国駐日大使を案内したそうです。 多くの労力と努力と自由な発想の中で作られた守谷野鳥のみちでは、今でも豊かな自然環境が守られ、猛禽類が悠然と空を舞い、野鳥や小動物が自然のまま生きていくことができています。 その広々とした風景は日本の原風景として懐かしく、尾瀬や釧路湿原のような雰囲気さえも感じさせます。またヨーロッパのような雰囲気だとおっしゃった方もいたそうです。
守谷野鳥のみちの歩きかた
守谷駅から車で 5 分程度、市道郷州沼崎線を取手方向に車を走らせると左手の緑の中に見えてくる大きなカワセミの看板。ここが守谷野鳥のみちの入り口になります。手前には無料駐車場があります。林道の雰囲気を楽しむには、愛宕中学校正門前から左に進むと駐車場所があり、あるいは、関東鉄道南守谷駅から歩くのも便利です。
カワセミの看板があるバルコン入り口の階段を降りると鳥のみちへ行くことができます。
木道は自然の中を歩きやすいように整備されているので、小さなお子さんも歩けますし、人とすれ違える幅があるのが助かります。
所々に休憩所があるので、座って耳を澄ませると木々のざわめきと野鳥のさえずりがなんともいえぬ癒しになります。 また、軽くストレッチや体操をしてたっぷり新鮮な空気を吸うのもおすすめですよ!
そして、季節によって様々な植物や昆虫を見ることができます。 秋にはトンボがたくさん飛び、足元を見るとてんとう虫が歩いていたり。野生動物の足跡が見れることもあります。
小川にはたくさんのメダカが生息し、春には童謡の「メダカの学校」が見られます。 周りには野花が咲き愛らしく、この時期はオレンジ色の烏瓜が森に彩りを添えています。
また、野鳥が多く住んでいるので耳を澄ますと野鳥のさえずりがあちこちから聞こえ、上空を見上げるとサシバやオオタカが優雅に飛ぶ姿が見られることも!
各所に鳥の案内板がありますので、チェックして探すのもいいですね。
※利用時の注意点 自然そのものの環境なので、現地の注意事項を確認の上で歩きやすい靴で行きましょう。ロープ柵や木道の外は立ち入り禁止、メダカなどの希少生物の採取も禁止です。
小さな鳥の資料館で野鳥観察
守谷野鳥のみちを歩いていると近くに「小さな鳥の資料館」があります。館長である池田先生にお話を聞くことができました。
池田先生は元小学校の校長先生。平成 12 年に小さな鳥の資料館を自宅で設立し、一般に無料開放しています。茨城県鳥獣センターのボランティアで活躍しつつ、野鳥の研究や保護活動もされています。 また平成 16 年〜20 年にかけてシンヴィング紙面に「おりおりの野鳥たち」のコラムを執筆していただいていました。
二階の資料館は自由に見学ができます。
たくさん展示されている野鳥の剥製は見応えあり!
敷地内ではハヤブサとオオタカが飼育されており、間近で見ることができます。ハヤブサのクリッと大きな目が愛らしく、意外と大きな鳴き声に驚きました。
オオタカは凛々しくてカッコいい!お腹は縞模様なのですね。
守谷野鳥のみちは昔からの自然が残されたままになっている貴重なエリア。 オオタカやフクロウが生息し、サシバやキビタキが繁殖していると聞き、野鳥が住みやすいことがよく分かりました。猛禽類や野鳥が小動物を捕食し、小動物は小さな虫や草を捕らえると自然のサイクルがそのまま機能しています。また 7 月中旬頃には自然に生息するヘイケボタルが見られるとのこと。
池田先生に野鳥を観察できるポイントもお聞きました。
やはり野鳥を見るのは、これから冬の時期が一番良いシーズンとのこと。木々の葉が落ちて野鳥が見つけやすくなります。野鳥の鳴き声が聞こえた方向に向くと木の枝や林の中に野鳥が見られることも。肉眼よりはやはり双眼鏡がおススメだそうです。野鳥観察会に参加すると野鳥が 15 種類以上、多い時には約 30 種類も観察できるとか!
最後に、木道(鳥のみち)の西方に続く野鳥の森(守谷野鳥の森散策路)も少し紹介。 森の中を散歩することができ、水辺ルートは高原気分を味わえて、ちょっと旅に来たような森に囲まれた空間。少し険しい道もありますのでルートに注意しながら楽しむ必要があります。
現在、野鳥の森ではグレードアップ工事が行われており、フローティングブリッジは撤去され、下流約100mで総延長132mの林道と本格的な湿地・斜面木道が整備中で近々供用されます。広いデッキのある静かで素敵な空間が楽しみです。
また、守谷市観光協会では、隣の守谷城址土塁・曲輪部の環境整理を行い、ルートを整備して案内板を立てています。平将門の子孫と言われる相馬氏居城を戦国時代末期に小田原北条氏が増改築した中世城郭で 、良く保存された大堀切や曲輪などが見事。野鳥も多く棲息、立体感のある城郭なので必見です。
豊かな自然をたっぷり味わえる「守谷野鳥のみち」 鳥のさえずりに癒されながら新鮮な空気をたっぷり吸ってリフレッシュしましょう!
鳥のみちマップ
野鳥の森マップ
守谷野鳥のみち木道(鳥のみち)
駐車場:茨城県守谷市本町4624−4他 Googleマップ(ナビMAPCODE:18.405.14766)
林間歩道(守谷野鳥の森散策路)駐車場所:茨城県守谷市本町4325-2地先 Googleマップ(ナビMAPCODE: 18.375.74017) 守谷野鳥のみち自然園ホームページ 守谷市ホームページ
小さな鳥の資料館 所在地/茨城県守谷市本町4533−5 Googleマップ 開館時間/9:30〜17:00(月曜日休み) TEL 0297-48-7229/090-1465-8177 駐車場はありません
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